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「新浄瑠璃 百鬼丸」ブログライター会見レポート

レポート by HIRANO a.k.a RunDog.mau 2009年06月07日
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Hyakkimaru_tirashi 7日、劇団扉座のすみだパークスタジオにある稽古場へ。今年1月の「ドリル魂・横浜現場編」以来の扉座ブログライター会見に伺うことができた。

 「新浄瑠璃 百鬼丸」は手塚治虫作品の舞台化で話題作を残してきた横内謙介さんが、2004年初めて劇団公演として手塚作品に取り組み好評を博した舞台。今回は「手塚治虫生誕80周年の今、満を持して、決定版として甦る!」という待望の再演。初演を見逃した私は、やっと伝説の舞台を観られるということで、わくわくしている。
 私自身も子供の頃に断片的に読んでいたマンガ「どろろ」を、歌舞伎義太夫の寵児・竹本葵太夫の協力の下、神話的な語り物=浄瑠璃として再構成したというこの作品は、原作とは細部のストーリーが違っているが、手塚作品を深く敬愛しつつ、新たな可能性を示した作品として、手塚ファンからも圧倒的な支持を得ているようだ。特に、魔物に肉体を奪われて生まれてきた百鬼丸を、二人の黒衣(百鬼丸の声と影)として表現する演出は、精神と肉体の相克をテーマとして追求した手塚治虫の魂を鮮烈に形象化したと評価されたという。
 今回、5年ぶりの再演にあたり、名場面はそのままに、新たに改訂を加え、決定版として厚木、新宿などで幕が開く。

 では、当日のブログライター会見の模様を紹介しよう。

Image1 今回の会見は百鬼丸の父親役でもある有馬自由さんらによる「楽器解説」から始まった。NHK大河ドラマ「風林火山」でも重要な役どころを演じた有馬さんは、若手・中堅を引っ張るベテラン俳優だが、非常に気さくな方であり、今回の劇中で用いる民族系楽器を鳴らしなが楽しく説明してくれた。今回の楽器隊は有馬さんと犬飼淳治さん、鈴木利典さん、川西佑佳さんの4人。中でも鈴木さんは以前の公演「トラオ」でも楽器担当兼出演で奮闘されていたことが記憶に新しい。今回もたくさんの面白い楽器を並べて楽器隊を主導していた。

 一通り説明したところで、有馬さんの「では1シーンを観てもらいましょう」の一言をきっかけに、狐の面をかぶった若手俳優4人(上土井敦さん、栗原奈美さん、藤本貴行さん、鈴木崇乃さん)によるパフォーマンスがスタート。楽器隊の音に合わせてダイナミックなダンスを披露してくれた。鍛え上げたメンバーによる迫力あふれる舞踏で、本番の舞台の中にどのようにインサートされるのかも楽しみだ。

Dscn0624sDscn0625s パフォーマンスが終わると、作・演出の横内さんと出演俳優23人がずらっと並び、会見開始。私が扉座に注目したのは若手座員主体の「ドリル魂」の初回公演からなので、このフルメンバーに近い布陣を生で見るのは初めて。しかも至近距離だから凄い迫力で、威圧感が背筋まで伝わって来た。

 全員の自己紹介に続いて、横内さんから今回の舞台のポイントが語られた。本来この演目はもっと早く再演したかったのだが、いろいろな理由で5年経過してしまい「やっと再演できる!」と意気込んでいること。そして、5年前に比べてより一層「厚み」のある舞台にしたいこと。「浄瑠璃と演劇の融合」という説明が「難しいのでは?」「暗いのでは?」「古臭いのでは?」などのイメージを招いている部分もあるようだが、決してそうではないこと。新浄瑠璃は伝統芸から磨き上げられた「日本語の魔術」であり、まるで和製ロックンロールのような躍動感あふれるパフォーマンスであることなど。

Dscn0634s その後の質疑応答では「新浄瑠璃 百鬼丸」のテーマである「奪われた身体を取り返す」にちなんで「何から取り返したいか?」という秀逸な質問があり、全員がそれぞれの個性を出しながら次々と答えていく姿が興味深かった。また、どろろ役の山中崇史さんによるパフォーマンスや、特殊衣装「もっこ」解説、その山中さんへの(今回出演しない座員である)鈴木里沙さんからの厳しい質問攻勢(笑)もあり、自分の質問を忘れて(笑)楽しませてもらった。

All 会見終了後の囲みにおいて、横内さんと話したことだが、今回は主催者の都合で新宿と厚木の公演のみがPRされており、札幌、会津、須賀川、福島、青森、十和田、弘前、酒田で演劇鑑賞会公演が行われることが、ほとんど知られていないのが残念で仕方がない。これらの地域にお住まいの方は、是非、地元の演劇鑑賞会に問い合わせてみてはいかがだろうか。汗のほとばしる激しさの中にロマンチックな世界が広がる扉座の舞台を生で感じるチャンスを活かされますことをお勧めしたい。私はまずは、新宿公演初日に伺う予定。楽しみだ。

劇団扉座第43回公演『新浄瑠璃 百鬼丸~手塚治虫「どろろ」より~』

Hyakkimaru_image

作・演出:横内謙介

[ 出演 ]
岡森諦 杉山良一 中原三千代 有馬自由 山中崇史 犬飼淳治 
高橋麻理 累央  鈴木利典 岩本達郎 上原健太 高木トモユキ 
川西佑佳 安達雄二 江原由夏 上土井敦 新原武 串間保彦 
栗原奈美 藤本貴行 鈴木崇乃 小嶋喜生 /
平栗あつみ(演劇集団円)

【厚木公演】
厚木シアタープロジェクト第20回公演 
厚木市文化会館 小ホール
2009年7月4日(土)18:00開演/5日(日)14:00開演
主催 (財)厚木市文化振興財団・扉座 
応援 厚木シアタープロジェクト市民応援団
料金<全席指定・税込>
前売券4200円/当日券4500円/
学生券3000円(厚木市文化会館・扉座でのみ取り扱います)
若者応援シート=厚木公演限定!【学生1500円 各ステージ限定50枚 厚木市文化会館・扉座でのみ取扱い】

【東京公演】
紀伊國屋書店提携公演
新宿南口 紀伊國屋サザンシアター
2009年7月8日(水)~12日(日)
平成21年度文化芸術振興費補助金(芸術創造活動特別推進事業)
料金<全席指定・税込>
前売券4200円/当日券4500円/
学生券3000円(扉座でのみ取り扱います)
★ミナクルステージ……7月8日(水)19:00の回 3000円〈前売/当日 全席指定・税込〉
以上の詳細は扉座の専用ページ「http://www.tobiraza.co.jp/stage/kouen/200907_hyakkimaru/hyakkimaru_0907.html」にて。

また、演劇鑑賞会公演に関する情報は以下の通り。
※ 以下は扉座からの情報ではなく、当方で独自に検索した結果です。ご参考までに。

● 札幌公演の詳細は札幌えんかんのWebページ「http://homepage1.nifty.com/enkan/top.htm」にて。

● 会津公演の詳細は会津演劇鑑賞会(TEL.0242-29-8608)にて。

● 福島公演の詳細は福島演劇鑑賞会のWebページ「http://www5f.biglobe.ne.jp/~fukusimaennkan/」にて。

● 青森公演の詳細は青森演劇鑑賞会のWebページ「http://www.aomorienkan.com/」にて。

● 弘前公演の詳細は弘前市民劇場(TEL.0172-36-5402)にて。

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