« February 2005 | Main | April 2005 »

March 31, 2005

TV番組検索BREWアプリ「番組ガイドEZ」提供開始(3/31)

今月28日、KDDIはニュースリリース「「番組ガイドEZ」の提供開始について」を発表しました。
このサービスがいよいよ今日開始ということで、(久しぶりにオンタイムで)このニュースリリースのポイントについて紹介しましょう。

BREWアプリ「番組ガイドEZ」は、EPG(電子番組表)を表示し、地上放送、BS放送、スカパー! の1週間先までの番組を簡単に検索することが可能な新サービスを提供するアプリです。
スカパー!やWOWOWも使えるEPG対応のBREWアプリは、昨年11下旬より「アプリモコンEZ」として提供されていました。
しかし、このアプリは名の通り、「赤外線機能を利用したテレビリモコン+電子番組表」を提供する為のものであったため、対応機種はW22SAのみであり、発表時点から「機能を分割して多機種に対応を」と望まれていました。
今回の「番組ガイドEZ」はこのリクエストに応えるものとなっています。

今回の例に限らず、ケータイアプリには機能のバラ売りをして欲しいものや、対応機種が少なすぎる(増えるのに時間がかかりすぎる)と感じるものがあります。
開発や検証、回収の手間やコストという制限、問題点はあると思いますが、少しぐらい古い機種でも使える単機能アプリの増強に期待しています。

KDDIニュースリリース
「番組ガイドEZ」の提供開始について
[ http://www.kddi.com/corporate/news_release/2005/0328a/index.html ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 30, 2005

注目BREWゲームアプリ情報[2月~3月](3/30)

今回は備忘録を兼ねて、2月~3月にサービスが開始されたゲームアプリの情報からいくつかをピックアップしてみましょう(順不同)。

■都市開発ゲーム「SimCity」
ケータイwatch「ハドソン、都市開発ゲーム「SimCity」のBREW版とVアプリ版」
[ http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/22766.html ]
ハドソン。2月24日から。315円。

■アクションRPG「イース」
ITmedia「タイトー、BREW対応アクションRPG「イース」シリーズを配信」」
[ http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0502/17/news083.html ]
タイトー。2月17日より。日本ファルコムアクションロールプレイングゲーム「イース」シリーズを配信する総合サイト「Ys§イース§」にて。

■アドベンチャーゲーム「聖マリエンヌ学園」、および「ドキドキ家庭教師」
ITmedia「BREW2.1対応ゲーム「聖マリエンヌ学園」「ドキドキ家庭教師」を配信」
[ http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0503/03/news086.html ]
日本エンタープライズ。3月3日より。

■シミュレーションゲーム「銀河戦記フェリアΣ」
ITmedia「BREW対応のシミュレーションゲーム「銀河戦記フェリアΣ」」
[ http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0503/09/news101.html ]
日本エンタープライズ。3月10日から。「最強!GAME王国」にて。500円。

■落ちものパズル「クレオパトラフォーチュン」
ITmedia「BREW対応落ちものパズル「クレオパトラフォーチュン」」
[ http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0502/24/news098.html ]
タイトー。2月より。「タイトーゲームエキスポ」にて。

■テニスゲーム「究極ハリキリスマッシュ」
ITmedia「BREW対応落ちものパズル「クレオパトラフォーチュン」」
[ http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0502/24/news098.html ]
タイトー。2月より。「タイトーゲームエキスポ」にて。

■3Dフライトゲーム「プチコプター」
ITmedia「BREW版3Dフライトゲーム「プチコプター」」
[ http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0502/15/news084.html ]
ソニックパワード。2月17日より。525円。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 29, 2005

法人向けBREWアプリの現状などのインタビューがNCCサイトにて(3/29)

今月10日、日経BPのニュースサイト「IT Pro ニュース」にて、日経コミュニケーションの白井氏による、KDDIの阿部氏(モバイルソリューション商品開発本部モバイルソリューション1部長)へのインタビューが掲載されました。
遅れ馳せながら、このインタビュー記事「『業務利用ではフルブラウザよりもBREWが便利』,KDDIが強調」のポイントについて紹介しましょう。

このインタビューは、法人向けBREWアプリの現状や、ケータイでPC向けWebページ閲覧を可能にするフルブラウザとの違いなどを聞いたもので、法人でのBREWアプリの利用例、フルブラウザによる既存業務アプリ活用との違い、ケータイへの無線LAN通信機能の搭載予定の3点が問われています。
特に注目なのは、法人向けBREWアプリに対する質問として、私自身も尋ねられることが多い「フルブラウザ搭載ケータイを使えば、既存の業務用Webアプリをそのまま利用できるのではないか?」というテーマに対して、KDDIサイドがBREWアプリならではの利点を答えているところです。
法人向けBREWアプリに興味をお持ちの方は、下記にてどうぞ。

IT Pro ニュース
「業務利用ではフルブラウザよりもBREWが便利」,KDDIが強調
[ http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20050310/157276/ ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 28, 2005

UEがFOMA向けPIMアプリ「UBIMEMO」の新バージョンを発表(3/28)

今月25日、ユビキタスエンターテインメント(UE)はアトリー、インフォリサーチと共同で、FOMAケータイ向けのPIMアプリサービス「UBIMEMO」の新バージョンを発表しました。
既報「1/14,UE社長の清水さんがITjob適職フェアで講演(1/3)」等で紹介しました通り、旧知の若手経営者である清水さんが率いるUEについては、その先進性とダイナミックな展開に注目してきました。
UEは、宇宙海運シミュレーション「宇宙七海物語」のような、独自の広大な世界観に満ちたiアプリゲームなどでも知られています。
今回、新バージョンが発表された「UBIMEMO」についても、「BREWケータイ版を出してくれないかなぁ」と思っていますが、(ドコモとの関係もあるでしょうし)なかなか難しいのかもしれません。
「UBIMEMO」の仕組みをビジネスアプリケーションと連携することで、興味深いソリューションができてくるのでは、と、期待しつつ待ちたいと思います。
「UBIMEMO」の詳細に関しては専用サイトでどうぞ。

UBIMEMO 専用サイト
[ http://www.ubimemo.com/ ]
ケータイwatch「iモード向けPIMアプリ「UBIMEMO」がバージョンアップ」
[ http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/23189.html ]
UE清水さんのBLOG「港区赤坂四畳半社長」
[ http://blog.livedoor.jp/shi3z/ ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 27, 2005

KCCS・戸田建設・KDDI研がBREWケータイでCADデータ表示を実現(3/27)

今月8日、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)はニュースリリース「京セラコミュニケーションシステムが、戸田建設・KDDI研究所と共同開発 日本で初めてSXF図面を携帯電話の画面で表示する技術を実現」を発表しました。
遅れ馳せながら、このニュースリリースのポイントについて紹介しましょう。

KCCSは、日本初のSXF図面をケータイの画面で表示する技術を、戸田建設・KDDI研究所と共同開発したことを発表しました。
SXFとは国土交通省が開発したCADデータの交換仕様です。
KCCSは、従来専用ブラウザがなければ閲覧が難しいSXF図面を、SVG形式に変換することでBREWケータイ上で表示させるアプリを作成しました。
サーバ内でSXFファイルをSVG形式に変換処理し、KDDI研究所が提供する「SVG Browser for BREW」を利用してBREWケータイ上で表示するので、図面の拡大・縮小・回転においても高品質な表示が可能なのが特徴とのことです。

BREWアプリに限らず、ビジネスソリューションの実現には基礎技術の組み合わせが必要な場合が多くあります。
よって、BREWアプリがビジネスに貢献するには、基礎技術の積み重ねが非常に大事なことだと思います。
今回の事例はその典型と言えるのではないでしょうか。
詳しくはニュースリリースをご覧下さい。

ニュースリリース
京セラコミュニケーションシステムが、戸田建設・KDDI研究所と共同開発
日本で初めてSXF図面を携帯電話の画面で表示する技術を実現
[ http://www.kccs.co.jp/press/release/050308.html ]

| | Comments (0) | TrackBack (1)

March 26, 2005

クアルコムが3DゲームBREWアプリのサポートを発表(3/26)

今月7日、クアルコムはニュースリリース「クアルコム、ワイヤレス市場に新たな次元を導入 - 3D ゲームの高度サポート」を発表しました。
遅れ馳せながら、このニュースリリースのポイントについて紹介しましょう。

これは、クアルコムが、同社のMSMエンハンストマルチメディアプラットフォームチップセット用に最適化されたワイヤレス3Dゲームの作成を支援するものです。
業界標準の OpenGL ES 3D API に対するサポートを提供し、3G CDMA2000やWCDMA端末での高性能な3Dゲームの実現をサポートするとのことです。
クアルコムのゲーム部門ディレクターは「サイズが大きく魅力的なゲームを高速ネットワークによって無線で提供できる機能と、高度な3Dグラフィックス機能の両方がレベルアップする」と述べ、スクエアエニックスのCOOである乙部さんも「BREWソリューションなら、当社の熱心なファンの方々に、携帯電話用の高品質3Dゲームをお届けできるようになると確信している」と答えています。

このニュースリリースから最も単純に考えると、例えばドラゴンクエストVIIIのような素晴らしい3Dロールプレイングゲームが、BREWケータイの上でサクサク動くようになると期待できます。
このような話になると決まって「なにもケータイでそこまでやらんでも良いのでは?」と水を指す輩が現れそうですが、私はそうは思いません。
「既存の3Dゲームの品質を維持しつつBREWケータイに移植したい」というニーズが現存することは明らかですし、「これまでなかった新しい3DゲームをBREWケータイで実現したい」という開発者、パブリッシャーも多数いると思うからです。
とはいえ、議論は実際にこのサポートを全面活用したゲームが登場してからにしましょう。
お楽しみに。

QCOM プレスリリース - 2005
クアルコム、ワイヤレス市場に新たな次元を導入 - 3D ゲームの高度サポート
[ http://brew.qualcomm.com/jsp/brew/ja/press_room/press_releases/2005/03_07_05.html ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 25, 2005

KDDIとHPによる渉外支援システムがBREWアプリをキーに実現、東京都民銀行が採用(3/25)

今月11日、KDDIと日本ヒューレット・パッカード(HP)はニュースリリース「au携帯電話による高い個人情報漏洩防止機能を備えた『渉外支援システム』を開発 ~東京都民銀行が、採用を決定~」を発表しました。
遅れ馳せながら、このニュースリリースのポイントについて紹介しましょう。

この「渉外支援システム」は、BREWアプリの機能を使うことで高いセキュリティを保つと同時に高い利便性も提供するシステムです。
これにより、BREWケータイを利用した渉外活動が可能になり、営業効率を維持、向上させることができるようになるとのことです。
今回のシステムは、
・営業担当者が毎朝KDDIのデータセンター内のデータベースに保存されている顧客データに専用線を通じてアクセスし、その日訪問予定の顧客データをBREWケータイにダウンロード
・顧客訪問時には、ダウンロードしたデータを参照しながら渉外を行い、その日の活動が終わるとデータが自動的に消去される
という仕組みになっています。

このシステムでは、顧客情報漏洩を防止するために、さまざまなセキュリティ機能を設けています。
・万が一、個人情報の入った携帯電話を紛失した場合には、システム管理者からBREWケータイに情報を直接送信できる「センタープッシュ」機能により携帯電話内の個人情報を消去し、ケータイからの情報漏洩を防ぐ
・データ消去を完了した時点でGPSによる位置情報が付加された確認メッセージが管理者に送られるため、紛失した携帯電話の位置が特定できる
・一定期間データアクセスがない場合のデータ自動消去機能
・個々のBREWケータイ内の情報にアクセスするための認証パスワード設定
・データをすべて暗号化する
などです。

また、ダウンロード方式の採用により、訪問先での通信状況を気にしなくても良いことや、BREWアプリによってカメラ等のBREWケータイの機能との連携が可能で、より高度なシステム拡張が可能なことも大きなポイントになっています。

東京都民銀行では、この営業支援システムを導入することで、個人情報漏洩のリスクを低減すると同時に、営業効率の向上を実現し、7月から開始する予定するとのことです。
今後の展開が期待できます。

KDDI ニュースリリース
au携帯電話による高い個人情報漏洩防止機能を備えた「渉外支援システム」を開発
~東京都民銀行が、採用を決定~
[ http://www.kddi.com/corporate/news_release/2005/0311/index.html ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 24, 2005

特別講座「LPI試験対策集中講座」「コンピューター基礎セミナー」のお知らせ(3/24)

今回は私のもう一つの本業であるIT講士に関するご案内です。
ヒューマンアカデミー池袋校(池袋駅東口UFJ銀行上)において、通常講座とは別に、下記の特別セミナーの講師を勤めることになりました。
どれも単独でお申し込み可能ですので、ご興味のある方は是非お問合せください。

● LPIC(レベル1)試験対策集中講座(全2回)

4/17(日) 18:00~20:30 2時間半
テーマ: ハードウェアとアーキテクチャ、Linuxのインストールとパッケージ管理、GNU&UNIXコマンド、デバイス・ファイルシステム・FHS、カーネル、起動・シャットダウン・ランレベル

4/24(日) 13:30~16:00 2時間半
テーマ: 印刷、ドキュメント、シェルとシェルスクリプト、XwindowSystem、システム管理、ネットワーク基礎、ネットワークサービス、セキュリティ

受講料:1回 \5,000(税込)、2回セット \8,000(税込)

● コンピューター基礎セミナー(全4回の後半2回を担当します)

4/10(日) 17:30~20:30 3時間
テーマ: かんたんセキュリティの仕組み

4/24(日) 17:30~20:30 3時間
テーマ: ネットワークトラブル対策

受講料:1回 \7,000(税込)、2回セット \13,000(税込)

どちらもお問合せは、ヒューマンアカデミー池袋校:實川(じつかわ) 03-3982-7481まで、お気軽にどうぞ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

BREWコラム「モバイルソリューションに躍り出る携帯電話(ブラザー)」公開(3/24)

BREWに関わるキーパーソンがそれぞれの立場からBREWを語る場として注目されている「BREW JAPAN .COM」のBREWコラムに、ブラザー工業(株)の森田貴志さんによる「モバイルソリューションに躍り出る携帯電話」が掲載されました。

ブラザーは、BREWケータイから印刷が可能なモバイルプリンタ「MPrintシリーズ」を販売しています。
既報「BREWで生きるBluetooth(東芝MC) ~ ワイヤレスジャパン・フォロー(8/4)」等にて紹介しました通り、東芝製のBREWケータイ「A5504T」の発売から、ケータイによるBluetoothの活用が本格化したわけですが、ブラザーでは、この「A5504T」とプリンタ「MW-140BT TypeE」との組合せによる、モバイルソリューションを実現しています。

今回のコラムでは、「携帯電話のインフラとしての可能性」として、1人1台であること、普段から持ち運ぶものであること、ネットワークに接続できることの3点を挙げ、「携帯電話はPCではできなかったモバイル業務の効率化を実現することができる機器である」と結論付けています。
残念なのは、BREWケータイとモバイルプリンタによるモバイルソリューションは、まだ紹介できないとのことで、楽しみに待ちたいと思います。

BREWコラムは下記からどうぞ。ちなみにバックナンバーには拙作コラム「世界初のBREWの書籍を日本から」もあります。

「BREW JAPAN .COM」
[ http://www.brewjapan.com ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 23, 2005

ゼンリンの法人向けBREW版住宅地図ベクトルビューア(3/23)

先月16日、ニュースサイト「ITmediaビジネスモバイル」に掲載された記事「ゼンリン、2005年秋から歩行者ナビサービスを提供」によると、地図情報サービスで知られるゼンリンが法人向け地理情報ソフトの発表会を行い、そのイベントにおいて、法人向けBREW版住宅地図ベクトルビューアのデモを行なったとのことです。
これは、ゼンリンが法人向けに行っている「住宅地図データをPCに配信するサービス」のBREW版で、住宅地図をダウンロードして、顧客情報データを重ねて表示したり、ビル内の付加情報を閲覧したり、といったことが、BREWケータイから可能になるとのことです。
詳しくはITmediaビジネスモバイルの該当記事をご覧下さい。

拙著「ケータイビジネスを革新する技術 BREW」におけるKDDIの田中本部長(執行役員)へのインタビューにおいて(田中さんから)指摘されていましたが、法人向けのモバイルソリューションには、ホリゾンタル(水平型=企業・業務を問わない共通タイプ)とバーチカル(垂直型=企業・業務に特化するタイプ)の2種類のソリューションが必要です。
このホリゾンタル・ソリューションにおける重要な要素のひとつが地図情報であり、特に営業系、流通系システムにおいては、ケータイならではの強みを発揮する基盤になることでしょう。

「サービス開始は来期中を予定」とのことですので、残念ながら時期は発表されていませんが、今後の動向に注目したいと思います。

ITmediaビジネスモバイル:ゼンリン、2005年秋から歩行者ナビサービスを提供
[ http://www.itmedia.co.jp/enterprise/mobile/articles/0502/16/news119.html ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 22, 2005

BREWがIntelチップ上で動作することの意味(3/22)

先月15日、クアルコムはニュースリリース「クアルコム、Intel XScaleテクノロジーを用いた Intel GSM/GPRSソリューションへのBREWアプリケーション移植に成功」を発表しました。
遅れ馳せながら、このニュースリリースのポイントについて紹介しましょう。

これは、既報「『BREW uiOne』でクアルコムが狙う個性派ユーザ&メーカ(3/19)」と同じく、フランス・カンヌで開かれた展示会「3GSM ワールドコングレス 2005」に関連するニュースリリースです。
この日、クアルコムは、Intel Xscaleテクノロジーを使用したインテルのシングルチップGSM/GPRSワイヤレスプロセッサー上で、BREWソリューションに基づいたアプリケーションのテスト実行に成功したと発表しました。
このBLOGをお読みの方であればご存知と思いますが、クアルコムはCDMA技術のパイオニアであり、KDDIにおけるBREWケータイは全てクアルコム製のCDMAチップが搭載されています。
しかし、BREWはCDMA方式以外のケータイでも動作確認が行なわれており、特に、CDMA方式よりもGSM方式の方が普及しているヨーロッパでは、GSM方式への対応がBREW普及のキーの一つになります。
このGSM方式において、PCで培った知名度と技術力で地位を拡大しているのがインテルです。
実は、拙著「ケータイビジネスを革新する技術 BREW」でも紹介しています通り、今回のニュースリリースの舞台であるカンヌで3年前に開催された「3GSM ワールドコングレス 2002」では、クアルコムはイギリスのGSM/GPRSのチップ及びソフトウェアの会社であるTTPCom社と共同で、GSM/GPRSのチップにBREWをポーティングし、BREWアプリを動かすデモを行っていました。
これは、今後の世界市場におけるBREWの方向性を考える上で注目しておくべきことだと思います。
というのも、GSM方式はTDMAテクノロジによる第2世代ディジタル携帯電話方式であり、最近の日本のBREWケータイの主流方式であるCDMA2000 1x WIN(EV DO)や、ドコモFOMAのW-CDMA方式に比べると1~数段階古い方式だからです。
にもかかわらず、3年前も今年もクアルコムが積極的に対応し、PRしていることからは、クアルコム・グループの顔役でもあるペギー・ジョンソンさん(クアルコムインターネットサービス社長)が述べている通り「BREWソリューションはあらゆる既存のネットワークテクノロジーから独立して設計されており、あらゆるネットワークテクノロジーと共に使用することができる」ことを証明したいという強い意志が感じられます。
ヨーロッパにおいては「まだまだこれから」というBREWですから、今回の発表がどの程度の効果につながるのか、注目しておきたいと思います。

QCOM プレスリリース - 2005
クアルコム、Intel XScale テクノロジーを用いた Intel GSM/GPRS ソリューションへの BREW アプリケーション移植に成功
[ http://brew.qualcomm.com/jsp/brew/ja/press_room/press_releases/2005/02_15_05.html ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 21, 2005

JAVA Developerが3月末日にて全てのサービスを終了(3/21)

15日にSoftbank Publishingよりメールで届いた「JAVA Developer Network 最終号」によると、Web版JAVA Developerは2005年3月末日をもって、記事公開、メールマガジンなどの全てのサービスを終了するとのことです。
「JAVA Developer」は雑誌としては、去年5月号で終刊し、その後、Web上にて無料サービスとして存続し、バックナンバーの公開、メールマガジンの配布などを続けていたのですが、その全てに幕が引かれるわけです。

既報「RunDog謹製フリーソフト『RunDog web番』が『JAVA Developer 5月号』他に掲載」に書きました通り、この終刊号にて当方謹製のフリーソフト作品を紹介してくださったのですが、のみならず、そのバックナンバーを約1年間に渡って公開してくださったことにも感謝します。
ちなみに、雑誌、Web上のバックナンバーページの両方において、偶然、スクエアエニックスの大ヒットiアプリ「ドラゴンクエストi」と同じページだったことも、個人的な自慢として嬉しいものでした。

「JAVA Developer」関係者の皆様、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

Web版JAVA Developer
[ http://www.javadeveloper.jp/ ]
同・雑誌「JAVA Developer」2004年5月号(終刊号)のフリーソフト紹介ページ
[ http://www.javadeveloper.jp/static/freesoft/0405/ ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 20, 2005

EverypathとKDDIが実現する「既存のビジネスシステムをBREWケータイで」(3/20)

先月15日、エブリパス・ジャパンとKDDIはニュースリリース「『BREW』対応のau携帯電話で業務アプリケーション環境を実現 ~企業のお客様向けに柔軟なモバイルソリューションの提供を実現~」を発表しました。
遅れ馳せながら、このソリューションのポイントを紹介しましょう。

今回発表されたのは、エブリパスの「Everypath MTA Agent」をBREWに対応させることによって可能となった、さまざまな業務アプリケーションをBREWケータイで利用できるようにするソリューションサービスの提供です。
「Everypath MTA Agent」はエブリパスのソリューション製品である「Everypath MTA Platform」のクライアント端末向け製品で、企業ユーザは「Everypath MTA Platform」を採用することにより、顧客管理システムや在庫管理システム、スケジュール管理やメール等のさまざまな業務アプリケーションをBREWケータイで利用できるようになる仕組みです。
また、BREWアプリのダウンロードにより、業務アプリのオフラインでの利用も可能になるわけです。

エブリパスとKDDIでは「大型機器や、OA機器などの保守メンテナンス業務、製薬業界の営業サポート業務などを中心に本ソリューションを提供していく予定」と、具体的なターゲットを明記していますので、かなり早い時期に、このソリューションの活用事例が次々と登場することが期待できます。

KDDIニュースリリース
「BREW」対応のau携帯電話で業務アプリケーション環境を実現 ~企業のお客様向けに柔軟なモバイルソリューションの提供を実現~
[ http://www.kddi.com/corporate/news_release/2005/0215a/ ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 19, 2005

「BREW uiOne」でクアルコムが狙う個性派ユーザ&メーカ(3/19)

先月14日、クアルコムはニュースリリース「クアルコム、BREW uiOne ユーザーインタフェース提供を発表 - 3GSM ワールドコングレス 2005 のクアルコムのブースに、ユーザーインタフェース機能を展示 -」を発表しました。
遅れ馳せながら、この「BREW uiOne」について紹介しましょう。

2月にフランス・カンヌで開かれた展示会「3GSM ワールドコングレス 2005」でデモが行なわれた「BREW uiOne」は、BREWケータイ用にユーザインタフェースをカスタマイズできる製品・サービスのセットです。具体的には、ソフトウェア部品を含むツールキット、PC用のソフトウェア開発キット、開発期間を短縮するテンプレート、BREWの得意技である配信&ダウンロードシステムなどが含まれています。
詳しくはオフィシャルホームページ「QUALCOMM BREW について(BREW uiOne) http://brew.qualcomm.com/brew/ja/about/brew_uione.html」をご覧下さい。

ここ数年、ケータイへのニーズが「電話できればOK」から「メールもアプリも仕事も」と変化していく中で、ユーザインタフェース変更への要求はどんどん高くなっている感じがします。
極端な例では「メニューのこの位置にこの項目があるからこのケータイがイヤだ」とか、「待受画面に表示される時計のフォントが嫌いなので他のケータイにする」「仕事場で使いたい画面じゃないよ」など、使い手のセンスや好みや利用場面がケータイの売上に響くほど、ユーザインタフェースへの要求は厳しくなってきているようです。
しかし、BREWアプリの開発と同様、ケータイの機能を豊富にするには時間がかかり、しかもカスタマイズが難しくなるというジレンマがあります。
よって「BREW uiOne」が日本のBREWケータイに採用される時期は、そう遠くないと思いますが、その最初の一歩がどう出てくるかによって、ユーザの評価がシビアに出そうです。

BREWの仕組みを持つクアルコムが、その強みを生かした「BREW uiOne」で、個性派ユーザと、そして個性派ユーザにアピールしたいメーカをどうサポートしていくか、(ある意味でBREWアプリ以上に)楽しみです。

QCOM プレスリリース - 2005
クアルコム、BREW uiOne ユーザーインタフェース提供を発表 - 3GSM ワールドコングレス 2005 のクアルコムのブースに、ユーザーインタフェース機能を展示 -
[ http://brew.qualcomm.com/jsp/brew/ja/press_room/press_releases/2005/02_14_05.htm ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 18, 2005

ソフィア・クレイドル杉山社長のBLOGに「BREWとは!」掲載(3/18)

本BLOGの今年最初のBREW関連情報として掲載しました「ソフィア・クレイドル、BREWエクステンションサービス開始へ(1/2)」でも紹介しました通り、BREWアプリ開発のキーパーソンの一人でもあるソフィア・クレイドル社長の杉山和徳さんは、ドリームゲートのBLOG「永遠の企業をめざして」にて毎日のように長文のコラムを掲載されています。

この「永遠の企業をめざして」に、今月16日「BREWとは!」が掲載されました。BREWの本質とその方向性を見事に要約した内容になっていますので、クアルコム、KDDIといった「BREW推進サイド」からではない説明を読んでみたいという方、短時間でBREWに関して要約をつかみたい方には、是非、ご一読をお勧めします。

本文中で杉山さんがご指摘の通り、(BREWに関する)プロモーション活動があまり推進されていないという印象は否めません。
加えて、これもご指摘の通り「ハードウェアが進歩すればそれにあわせてソフトウェアも進歩しなければトータルとしての携帯電話の価値が損なわれてしまう」ことを、私も危惧しています。
私も微力ながら、BREWのプロモーションの推進のみではなく、ケータイソフトウェアの進歩と少しでも貢献できたらと思っています。

BLOG「永遠の企業をめざして - BREWとは!」
[ http://dblog.dreamgate.gr.jp/user/e008/e008/5807.html ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

「BREWlink」でKDDIが提供するイントラネットアクセス(3/18)

先月28日、KDDIはニュースリリース「BREWアプリを利用してイントラネットにアクセスできる『BREWlink』の提供について」を発表しました。今回も遅れ馳せながら、この「BREWlink」について紹介しましょう。

「BREWlink」は、企業のイントラネットにBREWアプリからアクセス回線を経由して接続が可能となるサービスです。
利用可能なアクセス回線は、KDDI IP-VPNサービス、KDDI CRサービス、KDDI ATM専用サービスで、これらにより、インターネットを介さない、安定したイントラネットアクセス環境が実現できるわけです。
しかも、WINのダブル定額も利用可能なので、W21SA/S/K以降のWIN-BREWケータイを採用している企業では、イントラネットアクセスも使い放題になるのが魅力です。
イントラネットを活用している企業において、インターネット経由でのアクセスに不安や不満を感じている場合に大きな効果が期待できますので、日本の企業における普及には必須といわれる「活用事例の蓄積」が望まれます。

KDDIニュースリリース
BREWアプリを利用してイントラネットにアクセスできる「BREWlink」の提供について
[ http://www.kddi.com/corporate/news_release/2005/0228a/index.html ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 17, 2005

BREWアプリ「POPメーラ」をKDDIが提供する理由(3/17)

先月28日、KDDIはニュースリリース「au携帯電話からPOPメールサーバへのリモートアクセスを実現したBREWアプリケーション『POPメーラ』の提供について」を発表しました。遅れ馳せながら、この発表の注目点について紹介しましょう。

「POPメーラ」は、BREW版農業シミュレーションゲーム「農業しようよ」などでも知られるメディアソケット社が開発したものです。
既報「中国・韓国ビジネスへ挑戦するBREWビジネスマンたち(8/15)」で紹介しました通り、メディアソケットの芳林知仁ディレクターは、BREW JAPAN.COMコラムにて「BREWアプリケーションの国際流通」を書かれています。
BREWケータイからPOPメールサーバへのリモートアクセスを提供するサイトやアプリに関しては、既報「BREWアプリ「半パケ」+「リモートメール」その後」などでも取り上げました通り、特に目新しいテクノロジではありませんが、今回の「POPメーラ」は、ビジネスユースに特化して開発されたことがポイントです。

「POPメーラ」を導入したい企業は、KDDIに申し込み、専用のWebサイトからBREWアプリをダウンロードすると共に、パソコン上で動作する管理者ツールの提供を受けます。
このツールを用いて、あらかじめ設定情報等を入力し、BREWケータイに送信することで、ケータイ側ではクリック操作のみで利用可能とする仕組みです。
この仕組みにより、多数の利用者の一括登録が可能となり、企業における導入時の作業負荷を軽減できるのが特徴というわけです。

私自身もシステム開発プロデューサーとして経験がありますが、パーソナルユースとビジネスユースではシステムに求められる強度(ロバスト性)が違います。
しかし、それ以上に大きく影響するのが利用者数です。
同じようなサービスを提供するシステムであっても、ユーザ数が数人であるシステムと、数百人の場合では、アナリシス(分析)の段階から異なった構築方針を立てないと失敗します。
その象徴的な一例が「企業における導入時の作業負荷」であり、この要素を軽視したがために失敗したり、思わぬ悪評を招いたシステムはかなり多いようです。
今回の「POPメーラ」は、KDDI自らが提供する法人向けソリューションであり、失敗は許されないチャレンジになるでしょう。
今月から提供開始とのことですので、導入状況と動向に注目したいと思います。

KDDIニュースリリース
au携帯電話からPOPメールサーバへのリモートアクセスを実現したBREWアプリケーション「POPメーラ」の提供について
[ http://www.kddi.com/corporate/news_release/2005/0228b/index.html ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 16, 2005

KDDIのBREWアプリ「ケータイオフィス」機能強化の注目点は(3/16)

先月24日、KDDIはニュースリリース「『ケータイオフィス』の機能拡充について~「CDMA 1X WIN」で、メールの添付資料や共有サーバの各種ドキュメントが閲覧可能に~」を発表しました。遅れ馳せながら、この発表の注目点を取り上げましょう。

「ケータイオフィス」は、BREWを利用してケータイから企業内のグループウェアにアクセスし、外出先でもメールの送受信やスケジュール管理、共有アドレス帳や共有フォルダの閲覧等ができるリモートアクセスサービスです。
今回の機能強化では、新たにMicrosoft Word、Excel、PowerPoint、PDFのドキュメントを閲覧できる「ドキュメントビューアー」機能が追加され、各メディアではこのことを中心に取り上げていました。
しかし、私は同時に強化された電話番号認証によるセキュリティ機能や、メール文字数表示の拡大の方に注目しています。
KDDIの説明にとると、「ケータイオフィス」では、利用者は外出先で会社のメールを送受信できるだけでなく、社内の共有サーバや、メールに添付された各種ドキュメントをBREWケータイで閲覧することができるようになり、業務の効率化を図ることが目的とされています。であれば、セキュリティとキャパシティの強化は必須だと思うからです。

KDDIは「今後もモバイルソリューションサービスをビジネスの分野で幅広く推進」とのことですので、次の施策にも注目しつつ、まずは、このブログにおいてここ数ヶ月のKDDIの動きをトレースしておこうと思います。

KDDIニュースリリース
「ケータイオフィス」の機能拡充について~「CDMA 1X WIN」で、メールの添付資料や共有サーバの各種ドキュメントが閲覧可能に~
[ http://www.kddi.com/corporate/news_release/2005/0224b/index.html ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 15, 2005

インターネットマガジン4月号特集「ケータイが熱い!」でBREWと各種ケータイOSの最新動向が(3/15)

既報「『BREW4.xも』クアルコム松本社長インタビューがインターネットマガジンにて(2/6)」でお知らせの通り、大きくリニューアルしたインターネットマガジンですが、その4月号特集「ケータイが熱い!」においてBREWを含む各種ケータイOSの最新動向の記事が掲載されていますので、遅れ馳せながら紹介します。

この記事は、上智大学の服部教授による「オープンプラットフォームのキーテクノロジー ケータイOSの最新動向」で、μTRON、OSE、SymbianOS、REX(BREW)、Windows Mobile、Linux と、6種類のケータイOSを横並びに記述したものです。
この6種類をアーキテクチャーで3つのタイプに分類したり、JavaとBREWの構成比較図があったりと、BREWやケータイアプリに興味がある方には、一読をお勧めしたい内容です。
但し、欄外において表形式にまとめられている「主なケータイOSの特徴比較」については、誤記や誤植が数箇所あり、折角の労作なのに残念です。

なお、インターネットマガジンのWebサイトでは、この記事全文をはじめ、創刊号からのバックナンバーアーカイブを、メールアドレスとプロファイルを登録することで読むことができます。
閲覧可能なのは「最新号の特集」ということですので、お早めに(次号が発売される前に)ご一読あれ。

インターネットマガジン 2005年4月号
[ http://internet.impress.co.jp/rim/issue/2005_034/topics.php ]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 01, 2005

ITコラム第4回「今、求められる真のプログラミングスキルとは」をヒューマンリソシアホームページにて公開(3/1)

拙著「ケータイビジネスを革新する技術 BREW」とは直接は関係しませんが、当方のITコンサルタントとしての最近の仕事を紹介します。
既報「ヒューマンリソシアホームページにてコラム「ITコンサルタントが語る必要スキル」を連載開始(12/13)」の通り、前職の頃からつきあいのあった人材派遣、正社員紹介の会社である「ヒューマンリソシア」のホームページにおいて、2004年12月1日にオープンしましたテクニカルサイトで、コラムを連載しています。
「求められるスキル・資格とその実情~ システム分析から運用まで ~」というテーマで、私のソフトウェア開発企業でのエンジニア、プロジェクトマネージャ、採用担当者などの経験をベースに、昨今の情報を盛り込んでいくことで、今、求められているスキル・資格とその実情を、毎回テーマを決めて述べてみたいという趣向です。
先日、その第4回「今、求められる真のプログラミングスキルとは」が公開となりました。今回も私自身の経験を織り交ぜながら、じっくりと「システム開発の(目的ではなく)手段としてのプログラミング」について述べてみました。
下記にてお読みください。

「ITコンサルタントが語る必要スキル - ヒューマンリソシア」
http://resocia.jp/tech/column_it/index.html

※ 2014/7 追記 上記サイトの移転再編に伴い、このコラムにアクセスできない状態が続いていますので、このブログに本文を掲載することにしました。なお、資格名などは掲載当時のものであることをご了承ください。

第4回 今、求められる真のプログラミングスキルとは

 私がソフトウェア業界に就職したのは1984年4月ですので、約20年前のことになります。その時、私に最初に与えられた肩書きが「プログラマー」でした。最近感じたことなのですが、この「プログラマー」という肩書きが、なんとも説明が難しい役職になりつつあるようです。例えば、IT業界への就職を考えている学生さんに「プログラマーってどういう仕事ですか」と尋ねられたら、あなたは何と答えますか? 「プログラムを作る仕事だよ」と答える方が多いと思うのですが、では、より良いプログラムをよりたくさん作ることが、プログラマの技術力、つまり、プログラミングスキルなのでしょうか? 実はそうとは限らなくなってきているようなのです。そして、このことが、「プログラマー」という肩書きを説明しづらくしているのかもしれません。今回はこの説明が簡単そうで難しい「プログラミングスキル」について述べてみましょう。

 私が「プログラマー」と呼ばれていたころは、確かに、より良いプログラムをよりたくさん作ることがプログラマのステータスでした。この「より良い」という言葉は、プログラムの正確性、効率性、信頼性のみではなく「変更しやすさ」である保守性を含んでいます。当時の私の先輩であり先生であったエンジニアのTさんは、これらを合わせて「プロとしてエレガントなプログラムを作りなさい」と教えてくれました。この教えは、私がプログラマではなくシステムエンジニアと呼ばれるようになってからも、「エレガントなシステムを作ろう」と言い換えることで信条として活き続けていきました。しかし、それまで考えてもいなかったプログラミングスキルが必要な場面にでくわすことになりました。それが「捨てやすいこと」と「作らないこと」です。

 まず、「捨てやすいプログラムを作る能力」について説明しましょう。永遠に動作するはずのプログラムにも実は寿命があります。それは使われなくなった時や、外部の環境の変化に追従できなくなった時などに訪れます。コンピューターの進化に加えて、企業の合併や吸収のみならず、自治体の合併までもが次々進む昨今ですから、プログラムを必要とする外部の環境は早いスピードで変化しています。そして、寿命を全うしたプログラムは、本来はキチンと切り離し、消去せねばなりません。この時に、システム全体に与える影響を最小化・明確化できるプログラムが「捨てやすいプログラム」であり、このようなプログラムを作る能力が求められているわけです。

 そして「作らないこと」というプログラミングスキル、これが今回のコラムの本題です。実は、現在のインターネットの活用を中心としたハイスピードのシステム開発を実現しているプログラミングテクニックは「いかにプログラムを作らないか」だったりするのです。なぜなら、人間が作るプログラムには、常にバグと呼ばれるプログラムミスが混在するからです。このバグはプログラマのミスだけではなく、その前の設計段階での思い違いや、そのまた前の分析段階での分析モレが原因である場合もあり、簡単に根絶できるものではありません。そこで、このバグを減らす為の最も効果的、かつ究極の方法は「プログラムを(できるだけ)作らないこと」であることがわかってきたのです。このことを実現するのが、プログラムの部品化と再利用であり、プログラミングの局所化だと言われています。この双方を実現できる能力が、今、プログラマに求められているわけです。

 プログラムの「部品化と再利用」のスキルについては「部品を作るスキル」と「部品を使うスキル」に分かれますが、特に後者のスキル、つまり「プログラムを作らない」スキルの方が、短納期のシステム開発にはより重要になります。そして、同じことが言えるのが「プログラミングの局所化」です。これは言い換えると「絶対に必要な(代替手段が無い)場面でのみ、プログラミングを行なう」ということです。部品だけではなく、既成のアプリケーションパッケージや、アプリケーションサービス提供者(ASP)などを的確に利用する能力と、ここ一番に必要十分なプログラムを開発できる能力が、これから最も求められるプログラミングスキルということになります。

 では、プログラムを作る能力は重要ではなくなるのでしょうか? そうではありません。プログラムを作る能力をキチンと身に付けてはじめて、部品化や再利用や局所化ができるようになります。これからシステム開発の分野に進みたい方にとっては「ものづくりの楽しさ」が削がれるような話だったかもしれませんが、プログラミングはシステム開発の目的ではなく、手段の一つであることを忘れないでください。そして「システムを必要としている人に喜ばれるためのスキルを身に付けること」を目標としていただけたらと思います。

(第4回・了)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« February 2005 | Main | April 2005 »