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April 27, 2006

連載コラム第18回「仕事の波を味方につける人、仕事の波に飲まれやすい人(後編)」をヒューマンリソシアホームページにて公開(4/27)

 今回はBREWに関する話題を離れまして、RunDog.orgの最新動向です。
 昨年の既報「ご愛読感謝!ヒューマンリソシア「ITコンサルタントコラム」が2年目に突入(12/5)」で紹介しましたとおり、「ヒューマンリソシア」のホームページにおいて、「求められるスキル・資格とその実情~ システム分析から運用まで ~」というテーマのコラムを連載しています。

 先日、このコラムの第18回として、既報「連載コラム第17回「仕事の波を味方につける人、仕事の波に飲まれやすい人(前編)」をヒューマンリソシアホームページにて公開(4/3)」でお知らせしたコラムの後編が掲載されました。
 今回は2回に分けて、「仕事の波」をテーマに、プロジェクトワークにおいて「仕事の波」が発生する必然性と「あなたが仕事の波に飲まれているかどうかを知る方法」について述べてみました。
 なお、前編及び前編を紹介しました既報に戴いたご意見やご質問についてもフォローし、実例の画像も載せましたので、このシリーズとしては最長の内容になってしまいました。
 その分、多くの方に伝わる内容になっていましたら幸いです。

 下記にてお読みください。

「ITコンサルタントが語る必要スキル - ヒューマンリソシア」
http://tec.resocia.jp/column_it/index.html

※ 2015/8 追記 上記サイトの移転再編に伴い、このコラムにアクセスできない状態が続いていますので、このブログに本文を掲載することにしました。なお、資格名などは掲載当時のものであることをご了承ください。

第18回 仕事の波を味方につける人、仕事の波に飲まれやすい人(後編)

 「仕事の波に飲まれないようにするには、どうすれば良いか」という本題に入る前に、今回の前編に戴いたご質問とご意見にお答えしたいと思います。

 まず「文章による説明ではわかりづらかった」「具体的にどうなるか見せて欲しい」というご意見です。下のグラフをご覧下さい。

Rcol18image1

 この図は、ある年の私自身の仕事の波を示したものです。青い実線が、前編で紹介した方法で分析した結果を描いた仕事の波です。これに、説明上、私がこの分析を行う前に、記憶を元に描いた仕事の波を赤い点線で書き加えてみました。

 見てのとおり、私のこの年の仕事のピーク(A)は9月中旬で、ピークに近い多忙(B)だった時期は8月上旬でした。

 このグラフの2つの線を比較すると、仕事のピークである波の上端に関する記憶は、分析結果と大きくは違っていません。よく見ると、文字通りの「谷間」だった8月中旬を「やや波が低かったかな」程度に感じていることや、年始直後のピークをやや遅れた時期で意識していることがわかりますが、これらは大きな問題ではありません。問題なのは、波が大きく上下していた7月中旬や10月上旬が赤い実線に表れていないこと、そして、実際には年内最高のピークに近かった年末の波がほとんど意識されていないことの2点です。

 この2点を意識できなかったために、私が見誤ってしまったのが「仕事の波長」です。例えば、6月から10月の2本の線を比べてみてください。青い実線でみると、6月~7月、7月~8月、8月~9月、10月と、4回の仕事の波があるのにもかかわらず。赤い点線では2回の波しか見えません。特に、赤い点線における5月から8月までの長い波は、「どんどん忙しくなっていって、8月中旬になってやっと一息できた」と感じていたことを示しています。波長としては2倍以上の長さを感じていたわけです。

 これが、まさに「仕事に飲まれかけていた」ことを示していると言えるでしょう。「後悔先に立たず」ですが、もし、7月中旬の谷をちゃんと読めていたら、この時期に長めの休暇を入れてリフレッシュしたり、11月中旬以降にこの年最後の大波が来るのを想定できたら、体調を整えて乗り切る準備もできたと思います。現実には、7月下旬から8月ごろに疲れがたまり、年末の頃には「まあ、夏と秋ほどは忙しくないけど、なんだか慌しいなぁ」と感覚がマヒしていました。これでは「仕事の波を味方に」つけられるはずがありません。この年の私の最大の反省点です。

 さて、もうひとつ、多くの方からいただいたコメントが「BとかCとかばっかりになる」というものでした。確かに年中忙しい方の場合、そうしたくなる気持ちはわかりますが、誤解もあるようです。このグラフの縦軸は「忙しさの度合い」や「波の高さ」ではないのです。仕事の波が最も高かった時期と量的に比べるのではなく、「あの時期とこの時期のどっちが高いか」だけで分析してください。上のグラフでも、Aとした9月中旬は、Zとした4月中旬の26倍忙しかったわけではありません。またBとした8月上旬とはほとんど差はなかったのです。また、結果的に26段階の差ができましたが、各段階ごとの差はバラバラであり、AとBが僅差で、BとCが大差でも構わないのです。あくまでも「波形を見ること」が目的だとお考えください。

 お待たせしました、いよいよ本題です。私が考える「仕事の波に飲まれない」方法、それは、前編で述べた「仕事も技術もこれからという新人でも、仕事の波を読むことで、先輩に迷惑をかけずに趣味の時間を作ったり、将来の為の勉強を充実させている例は少なくない」ことにヒントがあります。つまり、技術力や業務遂行能力と比例するとは限らない「ある能力」を身に付けることだと思います。それは「自分の仕事を客観視できる能力」です。

 ところが、この「仕事を客観視すること」は、熱狂的に仕事に取り組んでいる人に「醒めている」→「やる気がないのか?」と誤解されがちです。特に、業務遂行能力の高いベテランが全身全霊をこめているプロジェクトにおいては、この誤解はチーム内部のトラブルの火種になりやすく、ベテランが頑張れば頑張るほど、チーム状態が悪化することは少なくありません。

 これに対して、一流のプロスポーツ選手は、全力を発揮しながら、同時に自分のスキルや状況を客観視できる能力を持っているそうです。確かに、一時の熱狂や波に身を任せては、一流であり続けられるはずがありません。しかし、私たちがこの能力を付けるのは非常に難しいことですし、真似してできることではないでしょう。

 では、どうすれば良いでしょうか。ここでお勧めしたいのが「周囲の力を借りる」ことです。先ほどのヒントを思い出してください。あなたの周囲に、「仕事の波を味方につけている人」はいませんか。新入社員でも、部門や任務や立場の異なる方であっても、家族や友人であっても構いません。しかも、あなたの仕事の全容を知っている必要はありません。というのも、この場合の「周囲の力を借りる」は、必ずしも「アドバイスを貰う」ことではないからです。

 できるだけ雑談に近い雰囲気で、それとなく話を聞いてみることをお勧めします。すると、時々、あなたの仕事に対する別の視点が見え隠れすることがあるのではないでしょうか。例えば「先週だったら遊びにいけたんじゃない?」とか「来月はキツそうですね」とか「去年の今ごろよりは楽だよ」とかの、さりげない一言に注目しましょう。あなた自身が感じている自分の仕事の波と違っていたら、要チェックです。

 ここで大事なのは、できるだけ反論せずに「ああ、なるほど、そう見えるのか」と鷹揚に聞いておくことでしょう。「そんなはずはない」と思っても、とりあえず、頭の中に置いておいて、後でチェックしてみると、案外そのとおりだったりすることがあります。

 そして、もっと大事なのは、実は、アドバイスを貰おうとしないことです。アドバイスを貰おうとすると、自分の仕事の状況を説明せねばならなくなり、そこに、あなたの主観が盛り込まれやすくなります。特に相手が目下や親しい人の場合、どうしても主観を押し付けがちです。視点を自分と同じ位置にさせてしまっては、意味がありません。

 「仕事の波を味方につける」ために、周囲の「仕事の波を味方につけている人」の力を上手に借りることができれば、時には、自分の仕事の進め方の良し悪しが見えることもあります。そして、このことが結果的にチームや職場全体の活性化につながることもあるでしょう。

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