新作「クアルコムの次世代プラットフォーム戦略2010」発売中(6/25)
前回書きましたとおり、6月22日に私の新作である「クアルコムの次世代プラットフォーム戦略2010[LTE/Android/Snapdragon/Brew MP/MediaFLO]」がインプレスR&Dから発売されました。数多くの最新テクノロジーを基に世界的な展開を進めているクアルコムの次世代プラットフォーム戦略の全体像をまとめて解説した初めての書籍です。携帯電話、無線通信、半導体技術、ディスプレイ技術などに関わる企業・チームに貢献できれば幸いです。
興味をお持ちの方のために、本書のポジションを示している冒頭「はじめに」の前半を転載します。
はじめに ----------------------------------------------
本書はクアルコムが公開しているWebページ、リーフレット、プレゼンテーション、ニュースリリース、プレスキットなどをベースとして、同社の次世代プラットフォーム戦略の全貌を体系化して集約した報告書である。
クアルコムは1995年にcdmaOneネットワークを導入し、最初にCDMAを商用化したことで著名な企業の一つとなった。よって、今でも、CDMAはクアルコムの代名詞の一つになっており、クアルコム=CDMAと考えてる方も多いのではなかろうか。しかし、同社のWebページ「技術革新への道」で述べているとおり、クアルコムは、
・無線トランシーバ、ベースバンドモデム、パワー・マネジメント・システムおよびマルチメディアエンジンを統合する単一の3Gチップを最初に製造した企業
・HSDPAおよびHSUPA用のチップセットを最初に商業化した企業
・Snapdragon製品によって、3Gと統合したGHzの処理能力を最初に提供した企業
・Gobiチップセットを使用して、CDMAとUMTSネットワークの両方を利用する真のグローバルブロードバンド接続を実現するラップトップソリューションを最初に製造した企業
でもある。
また、同社のWebページを丹念にたどると、日本でも度々ニュースに取り上げられている「携帯電話などのアプリケーション実行・配信プラットフォーム BREW」「携帯端末向けマルチメディア放送サービス MediaFLO」に加えて、「省電力ディスプレイ mirasol」「デュアルマイクノイズキャンセル技術 Fluence」「磁界共鳴によるワイヤレス充電技術 eZone」など、次々と新しい技術を花開かせていることがわかる。それどころか、「新しい『個人健康管理』市場に参入」し「建設業界向けのワイヤレス機器管理システムを提供」するなど、業務・業種別ソリューションのプロバイダーでもあるのだ。
しかし、クアルコムはそれらすべてを全世界に振りまくのではなく、国や地域それぞれの特性に合わせて絞り込み、磨き上げた技術・製品・ソリューションを提供している。そのため、日本においてクアルコムが提供していないアイテムがいくつもあり、そのことが、私たちにとって、クアルコムの次世代プラットフォーム戦略を捉えづらくしているように思われる。
そこで本書では、現在、日本国内向きには展開されていないサービス、発売されていない製品についても、クアルコムジャパンに確認しつつ必要に応じて取り上げることにした。
そのため、「米国発表のみ」など日本国内向きではないニュースリリースも紹介すると共に、クアルコムの日本語サイトには掲載されていないホワイトペーパー、プレスキット、プレゼンテーション資料なども抄訳して盛り込んでいる。加えて、クアルコムジャパンが記者向けのプレゼンテーションで配布した資料からも引用することで、必要十分な情報を網羅することを目標として構成した。
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クアルコムの次世代プラットフォーム戦略2010[LTE/Android/Snapdragon/Brew MP/MediaFLO]
[ http://r.impressrd.jp/iil/qualcomm2010 ]